医師予備試験:令和6年度1部試験

令和6年度【午前】
解剖学
1 自発的に流暢に話すことはできるが、文法的な誤り〈錯文法〉や単語の言い間違え
〈錯語〉がみられる場合、障害されていると考えられる脳の部位はどれか。
a 右前頭葉 
b 右頭頂葉
c 左側頭葉
d 左後頭葉
e 中 脳
 
2 アポトーシスとネクローシスを比較した場合、アポトーシスの特徴はどれか。
a 病的変化である。
b 集団的に一斉におこる。
c 周辺組織に炎症がおこる。
d 核にクロマチンの凝集がみられる。
e ミトコンドリアの膨化がみられる。
 
3 レニンを産生する細胞はどれか。
a 緻密斑
b 傍糸球体細胞
c メサンギウム細胞
d Bowman嚢の上皮細胞
e 輸出細動脈の内皮細胞
 
4 腕神経叢の後神経束から枝分かれする神経はどれか。
a 腋窩神経
b 筋皮神経
c 尺骨神経
d 鎖骨下筋神経
e 内側上腕皮神経
 
5 心臓の構造で正しいのはどれか。
a 冠状静脈洞は左心房に開口する。
b 肺動脈弁は大動脈弁の後方にある。
c 左心室の容量は右心室の容量より大きい。
d 房室束〈His束〉は右線維三角を通過する。
e 前室間枝〈前下行枝〉は右冠状動脈の枝である。
 
6 食道の構造で正しいのはどれか。
a 漿膜に包まれている。
b 食道腺は筋層を貫く。
c 粘膜筋板がみられる。
d 横紋筋は横隔神経に支配される。
e 粘膜の内面は線毛上皮で覆われる。
 
7 第一腰椎の高さにあるのはどれか。
a 臍
b 噴 門
c 膵体部
d 剣状突起
e 上前腸骨棘
 
8 海綿静脈洞内を通過する神経はどれか。
a 動眼神経
b 滑車神経
c 眼神経
d 上顎神経
e 外転神経
 
9 下肢の動脈で正しいのはどれか。
a 閉鎖動脈は大腿動脈の枝である。
b 大腿深動脈は下殿動脈の枝である。
c 前脛骨動脈は膝窩動脈の枝である。
d 腓骨動脈は前脛骨動脈の枝である。
e 足背動脈は後脛骨動脈の枝である。
 
10 鼠径部の構造で正しいのはどれか。
a 精索は鼠径靭帯の下を通る。
b 精巣挙筋は内腹斜筋から起始する。
c 鼠径靭帯は下前腸骨棘に付着する。
d 大腿静脈は大腿動脈の外側を通る。
e 下腹壁動脈は内腸骨動脈の枝である。
 
正答

生理学
11 赤血球膜でHCO3-と交換輸送されるのはどれか。
a H+
b K+
c Cl-
d Na+
e Ca2+
 
12 肝硬変が食後高血糖および空腹時低血糖をきたしやすい理由はどれか。
a 低インスリン血症が生じるため。
b インスリンの作用が亢進するため。
c 肝臓でグリコーゲン合成が低下するため。
d 小腸でグルコースの吸収が低下するため。
e 肝臓でグルコースの取り込みが亢進するため。
 
13 単シナプス反射はどれか。
a 瞬目反射
b 対光反射
c 逃避反射
d 膝蓋腱反射
e Golgi反射
 
14 血清蛋白電気泳動の図を示す。
 生理的状態で膠質浸透圧維持に不可欠な蛋白質が含まれる分画はどれか。
a ①  b ②  c ③  d ④  e ⑤

15 心周期における左心室の圧容量変化を図に示す。
 僧帽弁が閉鎖するのはどれか。
a ①  b ②  c ③  d ④  e ⑤

16 ヘモグロビン-酸素解離曲線を図に示す。
 ②(太線)を成人型ヘモグロビン、Vを静脈血、Aを動脈血の酸素分圧としたとき、胎児型ヘモグロビンの解離曲線はどれか。
a ①  b ②  c ③  d ④  e ⑤

17 腎機能検査の目的で血中クレアチニン濃度、尿中クレアチニン濃度、および1日尿
量を測定したところ、血中クレアチニン濃度2.0mg/dL、尿中クレアチニン濃度72mg/dL、
1日尿量2Lだった。
 クレアチニンクリアランス(mL/分)の数値はどれか。
ただし、年齢および対表面積での補正はないものとする。
a 20
b 36
c 50
d 72
e 144
 
18 グルタミン酸を神経伝達物質とするニューロンAとGABAを神経伝達物質とする
ニューロンBがシナプス後ニューロンとそれぞれシナプスを形成している。 
 50msの間隔でA→Bの順序で活動電位が発生したとき、シナプス後ニューロンに生じ
る膜電位変化はどれか。
ただし、EPSPは促進性シナプス後電位、IPSPは抑制性シナプス後電位とする。
a EPSPが一つ生じる。
b IPSPが一つ生じる。
c 膜電位変化は生じない。
d まずEPSPが生じ、次いでIPSPが生じる。
e まずIPSPが生じ、次いでEPSPが生じる。
 
19 骨格筋でT管に活動電位が到達した際に生じるのはどれか。
a 細胞外Ca2+の流入
b リアノジン受容体活性化
c 筋小胞体へのCa2+取り込み
d ミオシン頭部とATPの結合
e 神経終末からのアセチルコリン分泌
 
20 成人女性で卵胞期にみられるのはどれか。
a 基礎体温上昇
b 子宮内膜増殖
c 子宮平滑筋弛緩
d 子宮内膜腺分泌増加
e プロゲステロン分泌増加
 
正答

生化学
21 グリコーゲン代謝で正しいのはどれか。
a アドレナリンはグリコーゲン合成を促進させる。
b グリコーゲンシンターゼはリン酸化で活性化する。
c グリコーゲン分解は細胞内AMPの増加で促進する。
d グリコーゲンホスホリラーゼは加水分解酵素である。
e インスリンはグリコーゲンシンターゼを脱リン酸化させる。
 
22 親水性アミノ酸はどれか。
a バリン
b チロシン
c メチオニン
d トリプトファン
e フェニルアラニン
 
23 ヘムの分解と代謝で正しいのはどれか。
a ステルコビリンが便中に排泄される。
b 直接ビリルビンが尿中に排泄される。
c 間接ビリルビンがグリシン抱合を受ける。
d ビリルビンの血中輸送にはセルロプラスミンが関与する。
e ヘムオキシゲナーゼによりビリベルジンと二酸化炭素が生成する。
 
24 脂肪酸代謝で正しいのはどれか。
a 脂肪酸は細胞質でβ酸化を受ける。
b 脂肪酸の不飽和化にはFADH2 が必要である。
c 脂肪酸合成酵素はインスリンで不活性化される。
d マロニル-CoA はアセチルCoAカルボキシラーゼで合成される。
e マロニル-CoAはカルチニンアシルトランスフェラーゼを活性化する。
 
25 ケトン体で正しいのはどれか。
a 筋肉で合成される。
b アセトンは呼気中に排泄される。
c β-ヒドロキシ酪酸は尿中に排泄される。
d HMG-COAレダクターゼが合成に必要である。
e イソペンテニルピロリン酸は合成中間体である。
 
26 エイコサノイド代謝で正しいのはどれか。
a アラキドン酸は5つの二重結合をもつ。
b コルチゾールはシクロオキシゲナーゼを不活性化する。
c アセチルサルチル酸はトロンボキサンの生成を抑制する。
d プロスタグランジンはリボキシゲナーゼ活性により生成する。
e ロイコトリエンはシクロオキシゲナーゼ活性により生成する。
 
27 DNAで正しいのはどれか。
a ミトコンドリアDNAは父親由来である。
b DNAの二本鎖切断は相同組換えで修復される。
c ゲノムインプリンティングでは遺伝子配列が変化する。
d テロメアの伸長には親DNA鎖が鋳型として必要である。
e 親DNAラギング鎖に対して娘DNA鎖は連続して合成される。
 
28 転写で正しいのはどれか。
a グルカゴン受容体は転写因子である。
b ヒストンのアセチル化で転写が抑制される。
c mRNAはRNAポリメラーゼⅠにより転写される。
d mRNAのキャップ構造は7-メチルアデノシンを含む。
e TATAボックスは真核生物のコアプロモーターを構成する。
 
29 代謝異常疾患と関連するものとの組合せで正しいのはどれか。
a アルカプトン尿症 ――――――― ロイシン
b 眼皮膚白皮症 ――――――――― セロトニン
c フェニルケトン尿症 ―――――― システイン
d ホモシステイン尿症 ―――――― メチオニン
e メープルシロップ尿症 ――――― ホモゲンチジン酸
 
30 ビタミンと酵素の組合せて正しいのはどれか。
a ビタミンA ―――――――――― メチオニン合成酵素
b ビタミンB1  ――――――――― α‐ケト酸デヒドロゲナーゼ
c ビタミンB12 ――――――――― アミノ基転移酵素
d ビタミンC ―――――――――― γ‐カルボキシラーゼ
e ビタミンK ―――――――――― コハク酸デヒドロゲナーゼ 
 
正答

免疫学
31 ナイーブT細胞が外来抗原の提示を受ける場所で正しいのはどれか。
a 胸 腺
b 骨 髄
c 脾 臓
d 腹 腔
e 粘膜表面
 
32 補体で誤っているのはどれか。
a 補体は白血球の走化性に関わる。
b 補体成分C3aはアナフィラトキシンである。
c 補体の活性化の3つの経路はいずれもC3の分解を伴う。
d 補体成分C3bがもつ機能はマクロファージの貪食に関わる。
e 補体活性化経路のうち、獲得免疫の活性化も関わるのは第二経路である。
 
33 B細胞受容体の多様性に関係ないのはどれか。
a 対立遺伝子排除
b 遺伝子断片の再構成
c Nヌクレオチドの付加
d Pヌクレオチドの付加
e 体細胞高頻度突然変異
 
34 免疫チェックポイント療法に用いられるのはどれか。
a CAR-T cell
b 抗CCR4抗体
c 抗CD20抗体
d 抗HER2抗体
e 抗PD-1抗体
 
35 Ⅳ型アレルギーと同じ作用機序で起こるのはどれか。
a 血清病
b 気管支喘息
c 甲状腺機能亢進症
d ツベルクリン反応
e アナフィラキシーショック
 
36 末梢性の免疫寛容の際に起こるのはどれか。
a 制御性T細胞の誘導
b 骨髄でのAIREの発現
c 胸腺でのT細胞の正の選択
d 胸腺でのB細胞の正の選択
e 二次リンパ組織でのT細胞の正の選択
 
37 パターン認識で分子と認識対象の組合せで正しいのはどれか。
a NOD  ―――――― 細胞外の細菌成分
b TLR   ―――――― 尿 酸
c TLR4 ―――――― ペプチドグリカン
d TLR7 ―――――― エンドソーム内の病原体成分
e RIG-Ⅰ  ――――― 細胞外のウイルス核酸
 
38 異物を取り込んで抗原提示する細胞はどれか。
a 好酸球
b 好中球
c 好塩基球
d Bリンパ球
e Tリンパ球
 
39 免疫抑制でシクロスポリンAが阻害するのはどれか。
a TNFの産生
b IL-2の産生
c カルモジュリンの活性
d 転写因子AP-1の活性化
e 転写因子NF-κBの活性化
 
40 移植における拒絶反応の抗原となるのはどれか。
a CD4
b CD8
c Fc受容体
d MHC class Ⅰ
e Toll様受容体〈TLR〉
 
正答

薬理学
41 薬物代謝におけるグルクロン酸の付加で正しいのはどれか。
a 水溶性を増加させる。
b 通常、薬物を活性化する。
c シトクロムP450が関与する。
d 成人と新生児で同じ速度である。
e 薬物に対する第1相反応である。
 
42 薬物の作用機序で誤っているのはどれか。
a 部分アゴニストは受容体の最大活性を生じる。
b 余剰受容体説では受容体数は効果器より多い。
c 逆アゴニストは非刺激状態の受容体の活性を抑制する。
d アロステリックアゴニストは内因性作動物質の結合部位以外に結合する。
e 競合的アンタゴニストはアゴニストの用量反応曲線を右に平行移動する。
 
43 薬物代謝で正しいのはどれか。
a 舌下投与薬は初回通過効果を受ける。
b 分布容積が少ない薬物は血中濃度が低くなる。
c 血中蛋白と結合した結合型の薬物は代謝される。
d 胃内容排出速度は薬物の吸収速度に影響を与えない。
e 脂溶性薬物の排泄では代謝により水溶性が低くなる。
 
44 β2アドレナリン作動薬の作用で正しいのはどれか。
a K分泌
b 血管収縮
c 血糖降下
d 子宮弛緩
e 心拍数減少
 
45 アセチルコリン投与が禁忌となるのはどれか。
a 高血圧
b 緑内障
c 気管支喘息
d 神経因性膀胱
e 麻痺性イレウス
 
46 臨床薬効評価で正しいのはどれか。
a 治験審査委員会〈IRB〉は医療関係者の専門家で構成される。
b 新薬開発の第Ⅲ相臨床試験では薬物の有効性や安全性を評価する。
c ブリッジング試験ではジェネリック医薬品の有効性や安全性を評価する。
d ヘルシンキ宣言は臨床試験の実施方法を定めた世界医師会の宣言である。
e 被験者が治験への参加同意を取り消すには治験審査委員会〈IRB〉の審査が必要である。
 
47 抗Parkinson病薬であるドパミン前駆物質で誤っているのはどれか。
a 過量投与により不随意運動がおきる。
b 長期投与により効果持続時間が短くなる。
c 急な中断によりセロトニン症候群がおきる。
d ビタミンB6の併用は効果を減弱する作用がある。
e ドパ脱炭酸酵素阻害薬の併用は効果を増強する作用がある。
 
48 悪性腫瘍に対する分子標的薬と副作用の組合せで誤っているのはどれか。
a EGFR阻害薬  ―――――― 皮膚障害
b mTOR阻害薬 ―――――― 免疫抑制
c HER2抗体薬  ―――――― 心毒性
d VEGF抗体薬  ―――――― 高血圧
e RANKL抗体薬  ―――――  高Ca血症
 
49 慢性ウイルス性肝炎の治療薬で正しいのはどれか。
a N3/4Aプロテアーゼ阻害薬はHBVウイルス量を減少させる。
b RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害薬はDNA鎖の伸長を阻害する。
c インターフェロンの抗ウイルス作用は免疫細胞活性化による。
d インターフェロンの副作用でインフルエンザ様症状が出る。
e 逆転写酵素阻害薬はプレゲノムRNA鎖の伸長を阻害する。
 
50 抗凝固薬のヘパリンで正しいのはどれか。
a トロンビンと結合する。
b ビタミンKと結合する。
c プロテインCを活性化する。
d アンチトロンビンⅢと結合する。
e 組織プラスミノーゲン活性化因子を不活性化する。

正答


【午後】
病理学
1 細胞障害への適応でないのはどれか。
a atrophy
b hyperplasia
c hypertrophy
d metaplasia
e neoplasia
 
2 壊死と疾患の組合せで正しいのはどれか。
a 凝固壊死 ―――――― 慢性膵炎
b 融解壊死 ―――――― 化膿性肺炎
c 乾酪壊死 ―――――― 膠原病関連血肝炎
d 類線維素壊死 ―――― 心筋梗塞
e 脂肪壊死 ―――――― 肺結核
 
13 砂粒小体がみられる腫瘍はどれか。
a 下垂体腺腫
b 甲状腺濾胞癌
c 髄膜腫
d 類内膜癌
e リンパ管腫
 
4 急性心筋梗塞の発症からの時間経過と組織変化の組合せで正しいのはどれか。
a  1h  ―――― 変化なし
b  2h  ―――― 筋細胞の凝固壊死
c  4h  ―――― 多数の多核白血球の浸潤
d 24h ―――― マクロファージによる壊死細胞の貪食
e 72h ―――― 肉芽組織の出現
 
5 急性放射線傷害を生じにくい臓器はどれか。
a 脳
b 胸 腺
c 性 腺
d 消化管
e リンパ節
 
6 全身性アミロイドーシスの原因タンパクと背景疾患の組合せで正しいのはどれか。
a カルシトニン ―――――――― 甲状腺随様癌
b 血清アミロイドA ―――――― 急性唾液腺炎
c トランスサイレチン ――――― 2型糖尿病
d 免疫グロブリン軽鎖 ――――― 多発性骨髄腫
e β2-ミクログロブリン ―――― ネフローゼ症候群
 
7 急性炎症の特徴とメディエーターの組合せで正しいのはどれか。
a 疼 痛 ―――――――――  IL-6 
b 発 熱 ―――――――――  IL-1
c 発 赤 ――――――――― トロンボキサン
d 白血球 ――――――――― ブラジキニン
e 血管透過性亢進 ―――――  TNF-α
 
8 癌の発生・進展で、基底膜が破壊され、さらにE-cadherinの減少で細胞の結合低下が生じる段階はどれか。
a 化 生
b 異形成
c 癌の転移
d 上皮内癌
e 微小浸潤癌
 
9 高齢男性、重喫煙者の肺中枢側に発生した癌の特徴で正しいのはどれか。
a 癌細胞の胞体は好塩基性を示す。
b 癌細胞は核偏在性を示す。
c 癌細胞は粘液産生像を示す。
d 胞巣中心に好酸性角化巣を認める。
e 肺胞構造を破壊せず進展する。
 
10 転移性肝癌に最も多くみられる組織型はどれか。
a 印環細胞癌
b 管状腺癌
c 小細胞癌
d 尿路上皮癌
e 扁平上皮癌
 
正答

法医学
11 死後経過時間の推定に有効でないのはどれか。
a 直腸温
b 角膜の混濁
c 死斑の色調
d 腐敗血管網
e 死後硬直の程度
 
12 死亡診断書で正しいのはどれか。
a 病院が届ける。
b 剖検所見は記載しない。
c 外因死では発行できない。
d 主治医以外は記載できない。
e 死因の欄に「老衰」と書いてよい。
 
13 死亡診断書の虚偽記載が規定されている法律はどれか。
a 刑 法
b 民 法
c 医師法
d 医療法
e 死体解剖保存法
 
14 挫創で正しいのはどれか。
a 鋭器損傷である。
b 創底に骨折を伴う。
c 皮膚割線に平行を生じる。
d 創洞面に架橋形成がある。
e 皮膚の牽引によって生じる。
 
15 定型縊頸で閉塞する可能性がないのはどれか。
a 気 管
b 総頸動脈
c 椎骨動脈
d 内頸静脈
e 腕頭動脈
 
16 頭蓋底の輪状骨折が生じる可能性があるのはどれか。
a 金属バットで殴打される。
b 手拳で顔面を殴打される。
c 転倒して後頭部を打撲する。
d 倒れたピアノの下敷きになる。
e 高所から墜落して臀部から叩きつけられる。
 
17 感電で正しいのはどれか。
a 周波数が高いほど危険である。
b 交流よりも直流の方が危険である。
c 電気抵抗が最も低いのは皮膚である。
d 電流斑は電流の流入部のみに生じる。
e 傷害の程度は電圧よりも電流に依存する。
 
18 覚醒剤の乱用歴を判断するのに適切な検体はどれか。
a 爪
b 尿
c 血 液
d 唾 液
e 毛 髪
 
19 死体検案で頭部外傷を示唆する所見で誤っているのはどれか。
a 耳出血
b 角膜混濁
c 血性髄膜
d バトル徴候
e ブラックアイ
 
20 死因究明に関して法医解剖と比較して死後CTの有用性が高いのはどれか。
a 脊髄損傷
b 緊張性気胸
c 頭蓋底骨折
d 大動脈解離
e 腸間膜損傷
 
正答
 
微生物学
21 ウイルスが細胞に感染するとき最初に起こるのはどれか。
a 吸 着
b 侵 入
c 脱 殻
d 転 写
e 複 製
 
22 肝炎ウイルスで正しいのはどれか。
a A型肝炎ウイルスはエンベロープを有する。
b B型肝炎ウイルスは核内へは移行しない。
c C型肝炎ウイルスは逆転写酵素をもつ。
d D型肝炎ウイルスはA型肝炎ウイルス由来の蛋白で覆われている。
e E型肝炎ウイルスは感染した肝細胞から胆汁に放出される。
 
23 空気感染するのはどれか。
a 風疹ウイルス
b 日本脳炎ウイルス
c 単純ヘルペスウイルス
d 水痘・帯状疱疹ウイルス
e ヒトパピローマウイルス〈HPV〉
 
24 小川培地で発育しないのはどれか。
a Mycobacteriumavium
b Mycobacteriumleprae
c Mycobacteriumkansasii
d Mycobacteriumtuberculosis
e Mycobacteriumintracellulare
 
25 赤痢菌で正しいのはどれか。
a 鞭毛がない。
b 乳糖を分解する。
c 細胞内に侵入しない。
d グラム陽性桿菌である。
e SS寒天培地に発育すると黒いコロニーになる。
 
26 細胞内でのみ増殖する細菌はどれか。
a Chlamydiatrachomatis
b Haemophilusinfluenzae
c Legionellapneumophila
d Mycobacteriumtuberculosis
e Mycoplasmapneumoniae
 
27 細菌における薬剤耐性遺伝子の水平伝播の機序に含まれないのはどれか。
a 形質転換
b 形質導入
c 接合伝達
d 遺伝子変異
e プラスミド複製
 
28 皮膚幼虫移行症を起こす寄生虫はどれか。
a 蟯 虫
b 顎口虫
c 単包条虫
d アニサキス
e 日本海裂頭条虫
 
29 原虫でないのはどれか。
a 赤痢アメーバ
b トキソプラズマ
c トリパノソーマ
d ニューモシスチス
e クリプトスポリジウム
 
30 寄生虫の感染経路でないのはどれか。
a 経口感染
b 経皮感染
c 飛沫感染
d 経胎盤感染
e 性行為感染
 
正答
 
衛生学
31 二次予防はどれか。
a がん検診
b 禁煙指導
c 麻疹の予防接種
d 脳梗塞の理学療法
e 精神障碍者の作業療法
 
32 医療法に基づく医療計画の記載事項に含まれないのはどれか。
a 救急医療
b 地域医療構想
c 二次医療圏の設定
d 市町村保健センターの設置
e 新興感染症等の感染拡大時における医療
 
33 介入研究はどれか。
a 横断研究
b コホート研究
c 症例対照研究
d ケースシリーズ研究
e ランダム化比較試験〈RCT〉
 
34 診断後、直ちに届け出なければならないのはどれか。
a 梅 毒
b 麻 疹
c 破傷風
d クリプトスポリジウム症
e 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉
 
35 総務省統計局の人口推計(2022年)における我が国の生産年齢人口の割合に最も近いのはどれか。
a 39%
b 49%
c 59%
d 69%
e 79%
 
36 我が国の喫煙の現状と対策で誤っているのはどれか。
a たばこ規制枠組条約を批准している。
b 受動喫煙の防止は健康増進法に規定されている。
c ニコチン依存症の治療は医療保険が適用される。
d 2019年の成人男性の喫煙習慣者の割合は10%未満である。
e 健康日本21(第三次)では20歳未満の者の喫煙をなくすことを目標としている。
 
37 介護保険における要介護認定に必要なのはどれか。
a 主治医意見書
b 家族の所得情報
c 訪問看護指示書
d 保健所長の許可
e ケアプランの作成
 
38 作業環境管理はどれか。
a 暑熱作業の時間制限
b 特殊健康診断の実施
c 防塵マスク使用の徹底
d 有害物質使用工程の密閉化
e 安全な手順のマニュアルの整備
 
39 市町村保健センターの業務はどれか。
a 住民の健康相談
b 労働災害の認定
c 医療機関への立入検査
d 食中毒発生時の原因調査
e 指定難病の医療費助成の申請窓口
 
40 気候変動枠組条約に基づくのはどれか。
a パリ協定
b オタワ憲章
c バンコク憲章
d リスボン宣言
e アルマ・アタ宣言
 
正答